コンプライアンス・ガバナンス
粉飾や横領、着服といったコンプライアンス違反がメディアで連日のように報道されています。
コンプライアンスに関する意識が高いはずの大企業でも違反は後を絶たず、
中小企業でも多く見られます。
ところが、多くの中小企業では、ことの重大さを認識していないように思えます。
コンプライアンス違反は、会社を破綻させ、経営者自身も全てを失いかねません。
実際にあったことをお伝えしたいと思います。
ある税理士から紹介された中小企業経営者が長年にわたって粉飾を行っており、
その税理士が決算書などの財務諸表を改ざんしていたのです。
その資料を金融機関に提出し、融資を受け続けていたことが明るみになり、
経営者と税理士は起訴され、経営者は実刑、税理士は執行猶予付きの有罪になりました。
私自身も再建に向けて数カ月間面談指導をしていたこともあり、巻き込まれ、
事情聴取を受ける事態になってしまいました。
経営者は、税理士にやってもらった。
税理士は、経営者から言われたとおりにやっただけ。
しかしそれでも、2人とも有罪になっています。
会社は破産し、経営者、税理士ともに管財人から会社に与えた損害を賠償するよう訴訟を起こされているとのことです。
いかがでしょうか。
これは、特別なことだと思いますか。
私は、そうは思いません。
少しでも粉飾をしているのであれば、いつ起こってもおかしくはないのです。
横領や着服も同様です。
突然、横領や着服が明るみになったら金融機関はどういう対応をするか、ご存じでしょうか。
与信を引き下げ、貸出はストップします。
となると、借り換えで資金繰りを繋いでいる会社はたちまち困窮する状況になります。
私のクライアントでも同様の状況に陥り、やむを得ずリスケを行った会社があります。
その後、このクライアントは、黒字化し、債務超過を解消。
リスケから抜け出し、現在は優良企業として経営しています。
粉飾などのコンプラアインス違反を行っている会社は、
やむなく、さまざまな理由があってそのような経営になったのかもしれません。
それでも大事なことは、早期に是正し、社員やステークホルダー、そして家族や社会に対して、
恥ずかしくない経営に立ち戻ることです。
それには、財務面からの是正だけでなく、ステークホルダーへの対応が極めて重要です。
私どもは、日本でも最多と言える中小企業の再建再生の経験に基づき、
- ■財務面での是正・建て直し
- ■ステークホルダーへの対応
を指導し、正しい経営の実現を支援しています。
財務や組織内部の建て直し、再発防止だけでなく、
金融機関など外部の利害関係者への対応も含めた、全方位で会社の存続を支えます。
ノーススターパートナーズ株式会社代表取締役社長