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前社長の負の遺産とリストラ 2022.02.19

突然ですが、リストラをしたことはありますか?


おそらく、経営者の誰もが一番やりたくないことではないでしょうか。

しかし、会社を建て直したり、資金繰りを改善する上でどうしても必要なときはやらざるを得ません。


「リストラをする経営者はダメだ」

「リストラをしなければならない状態を作った経営者が本当のダメ経営者だ」など、

リストラについては否定的な意見も多くあります。


当然、企業経営の責任は経営者にあります。

リストラをやらなければいけないくらいにまで資金繰りを悪化させたのは、他でもありません。

経営者です。


自分で悪化させた資金繰りを自分で改善するのは当たり前のことなのですが、

前の経営者の舵取りが原因で悪化した資金繰り困窮や粉飾という負の遺産を、

新たな経営者がリストラと採算性管理によって改善した事例をご紹介します。



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固定費の削減などを行うのではなく、売上を伸ばし維持することで経営を続けようと考えた。

売上が減少するときも、経費削減ではなく、売上を何とか回復させ、会社を維持しようとする。

このようなトップの考え方によって、組織では、お金の使い方、

経費の使い方を厳しく管理されているわけでもないことから、社員の経費感覚が鈍く、

利益に対して興味もない。


こうなると、資金繰りで頼るのは金融機関になり、借入が少しずつ増加。

しかし、業績は芳しくないことから、いつの間にか業績を偽るようになり、

金融機関に提出する資料は粉飾数値に。

金融機関は、売掛金があることを前提に融資。

しかし、実際には帳簿上の売掛金は存在しないことから、1年も経たずにまた借入を申し込む。

金融機関も怪しむようになり、融資が厳しくなる。

そうなれば、他の金融機関に融資を申し込む。

結果、借り入れ金融機関は9行にまで増加。


徐々に借入ができる金融機関が少なくなり、ついに資金繰りが困窮。

返済困難になり、リスケを要請。


リスケ金融機関からは、売掛金の明細提出を求められるが出すことができない。

それでも粘り強く金融機関交渉を行い、何とか全行の条件変更手続きを完了。

内部改善と同時に粉飾を整理することに着手。

粉飾を処理し、決算数値を適正に。


この時期から、事実上の経営執行役を現社長が行い、

前社長は代表取締役として金融機関交渉のみに。


その後、大幅な人員リストラ、オフィス削減など固定費削減に取り組む。

リストラによる芋づる退職があるなか、仕事別採算性管理と仕事別入金支払管理に取り組み、

単月黒字化を実現。

この間、社員のモチベーションの維持にも注力。


また、不動産売却と定期預金内入れで借入債務を圧縮。

金融機関、特にメインバンクとは、毎月定期面談を行い、タイミングを図ってリスケ脱却を要請。

メインバンクは、経営改善の取り組みを高く評価。

メインバンクによる借り換えと新たな融資枠の設定、預金による借入圧縮を同時に行い、

リスケを脱却。

金融機関取引を1年で正常化。


次年度の決算は、本当の黒字化を実現。


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いよいよ来週 2/25になりました。


『人員リストラ』

『経費削減』

『採算性管理』

『人事制度改革』

『資金繰りを改善』

『借入を圧縮し、運転資金は確保』

9行もの銀行取引を整理』

1年でリスケを脱却』

『銀行取引を正常化』

そして、『再建を実現』


2/25、これらを成し遂げた経営者の生の話を聞くことができます。



『リストラ』『採算性管理』『資金繰り改善』『黒字化』『銀行交渉』『リスケを脱却』

これらに関心のある方は、是非、ご参加ください。

2月25日、13時〜オンライン参加、会場参加で聞くことができます。

今月しか聴くことができない貴重な話です。

お申し込みはこちらから→ https://www.jcpo.jp/archives/56666


2/25 お会いできることを楽しみにしています。