27歳の時に、経営コンサルタントの世界に入りましたから、今年で19年になります。
経営コンサルタントになる前は、キーエンスという会社で営業をしていました。
過酷な労働で有名?な会社ですが、今となっては、この会社で大変多くのことを学ばせていただきました。
キーエンスで営業をしていた経験が、今、生きています。
しかし、このころは、世間も常識もルールも関係ないといった感じのどうしようもない男でした。
全てダメ男というわけではありませんが、一人の人間としての生き方としては反省すべきことばかりです。
会社には遅刻するは、外出すれば営業車の中で居眠りしたり、普通、いや普通以下のサラリーマンだったかもわかりません。
でも、働くことは好きで、営業も大好きでした。
が、営業会議はイヤでした。
営業会議の意味も今ひとつわからず、数字が悪ければ、徹底的に怒られ、嵐が通り過ぎるのを待つと言った気持ちだったことを覚えています。
それでも、営業が好きだったので、営業成績もどうしようもなく悪いと言うこともなく、社長賞などの表彰もいただいたり、全社1位にもなりました。
しかし、新卒で入ったときの上司が異動になり、別の上司が営業所のトップになってから、その営業所がイヤになったことを覚えています。
私がその上司を嫌いだったものですから、その上司も嫌いだったのでしょう。
嫌がらせをされたり、いじめられたりもしました。殴られたこともあります。
今で言うところのパワハラです。
やはり、サラリーマンにとって上司は非常に仕事の多くを占めると言うことをこのときの経験で学びました。
結局、私がキーエンスを辞めたのも、仕事が大変でこのままでいいのかなという気持ちもありましたが、それだけでなく、その上司がどうしてもイヤで受け入れることができず、その上司に媚びを売っているような人もおり、こんな営業所が嫌いになったというのが正直なところです。
退職するときは普通は、キチンと退職したい旨を上司に話すものですが、私はどうしてもその上司と話をするのがイヤで、本社に退職届を郵送し、電話で本社総務に退職したい旨を伝えました。
普通の辞め方ではありません。みっともない辞め方でした。
父にはひどく叱られました。
近畿大学からキーエンスに入社したのは私が第一号で、社会人となって3年目というこれからというときに、父からすれば訳の分からない理由で辞めたわけですから叱られて当然です。
また、辞め方もみっともないわけですから。
母からも叱られましたが、母はこれからの私を相当「心配していた」と後で親戚から聞かされました。
その後、京都の大手コンサル会社の採用試験を受け、経営コンサルタントの世界に入りました。
全く何も分からない中、必死で毎日勉強し、コンサルの営業をしました。
毎日が楽しくて、楽しくて仕方がありませんでした。
自分ががんばった分だけ認めてもらえる。
それも会社から認めてもらえるだけでなく、顧客から認めてもらえる。
本当にこの職業に就けたことが嬉しくて嬉しくて。
天職だと思いました。
その後、会計事務所系のコンサル会社の設立に呼んでいただき、その会社で仕事をすることになりました。
しかし、その後、いろいろなことがあって独立することになったのです。
人間関係のこと。
仕事と給与に対する不満の蓄積。
自分の貢献度を評価しない組織への不満。
会計事務所系という組織への絶望感。
お金のこと。
そして、金銭トラブル。
金銭トラブルを起こしたのが、私が全ての原因だということで、最後に決着し、その賠償責任を負うことになりました。
そのときは、トラブルの真実について何も言うことができないような状況に置かれ、私だけが悪いのかという気持ちでいっぱいで、人間不信にもなりました。
その当時は、本当に自殺までも思いましたが、顧客ゼロ、売上ゼロで独立したにもかかわらず、前職のクライアントや知人友人からの支援もあり、何とか顧客もでき、少しずつ落ち着きを取り戻し、もう一度がんばろうと思えるようになりました。
その後、父が亡くなり、子供の時の母代わりだった祖母が亡くなり、そして6年前に、私にとって一番大事な母が亡くなりました。
父や母は自分の命に代えてでも、私に何かを気づかせようとしたのではないかと思います。
そのことを示すように、私は、このときから、人生においての考え方や生き方が変わりはじめました。
人生にはターニングポイントがあるのではないかと思います。
私にとっては、
経営コンサルタントの職業に就いたこと
そして、父と母が亡くなったこと
でした。
今は、顧客数も増加し、私のことを受け入れ信頼してくれる社員もおり、書籍も出版させていただきました。
何より、私の言うことを聞き入れ、会社の改善、再建に全力で取り組むクライアントがいてくれるのです。
経営コンサルタントになりたい人。
今後、起業を考えている人。
今は大変だが、何としても会社を再建したい人。
そして、今、どうしようもなく大変な状況にある人。
このような方々に私の経験が少しでも役に立てばと思っています。
今後、少しずつですが、可能な限り、経営コンサルタントとして今の自分に至るまでの私が経験したこと、考えたこと、やってきたことを書いていこうと思っています。