毎日、毎日、クライアントの経営者、相談に来られる経営者、電話での相談の経営者、セミナーでお会いする経営者など多くの経営者の方と関わります。
さまざまなタイプの方がいますが、伸びる会社の経営者、黒字の経営者に共通することがあります。
経営コンサルタントというのは、様々な業種に対し、指導を行います。
契約前、あるいは、契約が終わって指導が始まって初期の頃、よくこのような質問をされます。
「先生は、うちのような業種は良くご存じですか?」
19年もやってくると、様々な業種のクライアントがいます。
電機メーカー、電気メーカー、電気部品商社、機械メーカー、機械商社、食品メーカー、商社など、製造業や卸売業は、非常にたくさん指導をしてきました。
また、喫茶店、居酒屋、レストラン、薬局、飲食FC、洋服小売り、楽器小売り、文具小売りなどの小売業や飲食業。
他には、大病院から中堅病院、個人病院、歯科医院、整形外科、眼科などの、医師がやっている事業。
他にも人材派遣業や業務請負業。テレビ番組制作会社なども。
結構多くの業種の会社を指導してきたなぁと思います。
でも、実は、どれだけ多くの業種を指導していてもしていなくても、コンサルティングにはほとんど関係ありません。
今から指導する業種を知っていても知らなくてもコンサルティングには何の関係もないんです。
会社を良くするために大事なことは、
「的確に問題を発見すること」であり、
業種を知っていようがいまいが、問題を発見する力があれば何の関係もありません。
さらに、製造業の経営改善のポイントは、病院でも役に立つのです。飲食業でも。番組制作会社でも。
はたまた人材派遣業でも。
黒字会社の経営者の方に共通しているのは、「うちは人材派遣業だから製造業の棚卸のことなんか関係ない」「製造原価のことを学んでも関係ない」とは思わないのです。
業種が違っても、全て経営改善、黒字にするポイントはよく似ているからです。
黒字会社の経営者はこのことを知っているのです。
だから、いろいろ学び、経営力が上達していくのだと思います。
「人材派遣業は、製品を作っていないので、棚卸がないから関係ないでしょう」と言う人がいるかもわかりません。
そうはないのです。
「考え方」に学ぶところがあるのです。
「うちは、商品や材料を仕入れている会社ではないので、棚卸なんてないからそんなことを聞いても関係ない」
大きな間違いです!!
棚卸の考え方は、「回転」ということを重要視しています。
「回転率」「回転日数」ということです。
人材派遣業で回転というと、登録人材がどれだけ稼働しているかと言うことにもつながります。
モデルやタレントを保有している会社であれば、モデルやタレントが商品ですから、その回転を高める事が利益増につながります。
棚卸は全ての会社の原価や生産性に関係します。
資本回転は、全ての会社を黒字にするための大きなヒントを与えてくれます。
赤字会社の社長、儲からない会社の社長はこういうことが分からない人が多いように感じます。
自分以外の業種から学ぶことは山ほどあるのに、それを学ぼうとしないからいつまでたっても今の状況を脱却できないのです。
せっかく学ぶ機会やチャンスは山ほどあるのに、もったいない話です。
「自社以外の業種は関係ない」
「他の業種のことを聞いても役に立たない」
「商品を扱っていないから、棚卸なんて知っても意味がない」
このような考え方では、会社の悪い点をみつけることはできません。
自分に当てはまることだけで物事を考えるような、視野の狭い経営者では会社の経営を良くできるとは思えません。
伸びている会社、黒字の会社の経営者は、自分以外の何ものからでも学んでいます。
「オープンマインド!」
「人皆我が師」
2月に世界ナンバーワンと言われるアメリカのマーケッターのセミナーに参加してきました。
ここには、様々は業種に人が参加していました。
私と同じ経営コンサルタント、病院の院長、超有名な大企業の社長、日本で有名なマーケッター、歯科医師、フリーター、大学生、メーカーの社長、眼鏡屋さん、塗装会社の社長、植木屋さん、お菓子屋さん、医療機器卸の社長、プロダクション経営者、芸能人、タレント、テレビ通販会社の社長、会社の事務の女性、歯科助手、大手ビールメーカーの秘書などなど。
あきらかにマーケティングを学んでも役に立たないような人もいっぱいいました。
しかし、ここでいろいろな人とディスカッションしてわかったのは、マーケティングが自分の役に立つかどうかを一生懸命考え、自分に当てはめようとしている人たちがたくさんいたということでした。
おそらく、こういう考えの人は、必ず成長し、現在の問題点を解決していける人達です。
自分に関係ないからと言って学ぶことを自分から止めてはいけません。
自分で、解決の糸口を、成長のきっかけを、捨てているようなモノです。
もう一度言います。
「人皆我が師」
「オープンマインドで!」
私は、こういう経営者の方を全力で支援していきたいと思っています。